僕のレテパシーズ8thアルバム「エンデンジャードスピーシーズ」録音スタートしました。
考えてみれば今作は過去作よりも状況が恵まれ過ぎています。
●前作7thとメンバーが同じ
●そのメンバーで何回もライブをした
●収録曲をライブで演奏した
●録音環境が前作と全く一緒
●全曲新曲(2020年冬〜2021年初夏くらいの作曲)
●心身ともに好調
これらの好条件(普通のバンドなら普通の事なんでしょうが)により好調過ぎて、初日で全10曲録り終わってしまいました。
まあ、これはよく普段も勘違いされるのですが、録音が1日で終わったのはそれまでに滅茶苦茶準備しまくっていたからだし、歌が出来る時に5分で出来るのもその他の全ての時間が歌につながっているからなだけであって、全時間使っていると考えれば1年に10曲発表するのに大変な時間がかかっているわけです。
普段ほとんど、起きて、テレビ見て、本読んで、昼寝して、晩御飯の材料を買いに行って、食べて、テレビ見て、本読んで、寝る、の繰り返しなのですが、身内からそれを非難される事があるのでこの場を借りて弁明させて頂きます。
(たまーに、これが「起きて、歌出来て、テレビ見て、本読んで、昼寝して、晩御飯の材料を買いに行って、食べて、テレビ見て、本読んで、寝る」に変わります。最近はなぜか歌は起きた瞬間に出来ます)
録音2日目はやる事が無くなってしまいましたが、アナログテープレコーディングのテープが30分テープで、今作が18分くらいだったので、残った12分のテープ使って、テイク2の歌を録ってみたりしました。(録れるテープ残り時間決まっている→ハンターハンタークラピカの「制約と誓約」作戦です。無限ぶっている今の時代にピッタリですよ)
前までなら「テイク2なんていらない。俺達の人生はいつだってテイク1だった!そうだろ?」「うん。そうだそうだ!」とかなんとか屁理屈をこいてテイク2なんてやらなかったのですが、今回は「さよならさよならB.B.Bの演奏、サイコーなんだけどサイコー過ぎるために演奏が高らかに羽ばたいてるから、アレンジしたての頃の羽ばたくのが怖いが勇気出して羽ばたいてみた!みたいなかっちりしたバージョンも録ってみようか」なんて、ミュージシャンしちゃっていました。
今度の日曜日もおさえているので、吉祥寺GOKでなんやかんや作業しますが、もう山場は越えたので、言いつけ通り吉祥寺の方角を向いて祈ってくれていたピュアな皆様、もう祈らずに足向けて寝ても大丈夫ですよ。
肝心の演奏本番シーンは撮影NGなので(今の世代と違いカメラ向けられるといちいち心が動いてしまう為)ありませんが、名作、問題作、誕生の様子をご覧下さいね。
吉祥寺GOK。
2nd 「愛してるよ」7th「クレイなジー」もGOKでした。
(2ndの時は第一次ベロンベロン期だからほとんど記憶がありません。が、最後の「夏のしっぽ」を録る前に珍しくアディーが酒を飲みながら叩いていたのだけ覚えています。他の9曲が終わって開放感に包まれていたんだと思います)
馬場友美。
昔、馬場ちゃんの企画するライブに出たバンドは有名になるというジンクスがあったみたいだが、俺らだけまだ無名だ。
ので馬場ちゃんに会うと毎回「まだ馬場ちゃんの友人の中で一番無名なバンドだよー。でも今作はいけるはず!期待してて!」という会話が繰り広げられます。
今作は「僕ら」「エンデンジャードスピーシーズ」の2曲でアコギを弾きました。
レテパヘッズ用にマニアックな事を書くと「7月12日、13日」の葬式の後に「MOON PALACE」の店主だったホンダ(「愛は風景」の2番の歌詞は彼女のメールの文を引用してます)から貰ったアコギです。
カニユウヤのギターは7thの時と色とメーカーが変わっていますが、形は同じ。
2台持ち。エピフォンとヤマハ。
ちなみに前作7thでは、、、
エピフォン→「クレイなジー」「あのこは人間を描くのが苦手」「So.Ka.Be」「エレキギター」
ヤマハ→「青春」「としまえんど」「コロナの頃なら」「パンクな名古屋娘」「才能がなかったんだろ」「天国から来た男」
だったそうです。
マニアックな人は8thのどの歌がどっちか当ててみて下さいね。
バンマスの関口萌。
口数は少ないが的確な男。
科学者の魔法と芸術家の魔法を差別しないで感じてくれるから、真の的確。まさにバンマス。
俺は偏りすぎてるし、セッカチなので副バンマス。
チェック中。
そう言えば前作までは録音中にヘッドホンが吹っ飛ばないようにクツ紐で頭に固定していたが、今作は固定してないな。
極度の心配症が治って来たんだな。いいぞ。
終わったー!(左の人は張り切り過ぎて原チャで来る時にスピード違反で捕まりました。でも警察のおかげで落ち着けたのか、スピード感だけじゃなく、どっしりした部分も大切にした名盤になった気がします。スペシャルサンクス警察)
終わったー!(リズム隊は2人でもスタジオに入ったりして、どんどんどんどんカッコよくなっていきます。萌ちゃんはアラジン(息子)誕生で大変な時期なのにがんばりました。ヤハタトシキは「Mr.伸びしろ」なので、ひたすらまっすぐ伸びて行きます。前方の光に向かって)
終わったー!
あまりにも良い写真だからジャケにしようかな、とジャケ用に四角にして見せたがユキコに反対された。
(ヤックンがポーグスの4thジャケみたいでカッコいいのにね)
というわけで絶好調の録音となりました。
以前「僕のレテパシーズ全アルバムジャケTシャツセット」を販売する際に「売上金は私利私欲に一切使わず、全て8thアルバムの制作費に充てさせて頂きます」と書きました。
高いのに買ってくれた皆さん。
おかげさまで、金の心配をせずにただただレテパシー放出が出来ました。
アルバムを聞いて名盤だと思ったら「自分はこの名盤を作るのに一役買ったんだぞ」と自慢して下さいね。
高くて買えなかったけどレテパヘッズな皆さんも、いつも本当にありがとう。
人類が自分一人でも多分レテパシーは使えるが、それをアルバムや歌という形にしようとは思わないと思うので。
皆さんも「自分は貧乏だけど、この名盤を作るのに実は一役買ったんだぜ」と大いに自慢して下さいね。
では日曜日になんやかんや作業して、ハダユキコは引退です。
ほんと集大成な素晴らしい演奏でした。
おつかれさま。
PS.3/21映像「大丈夫このまま」ご覧になりました?
8thアルバムの9曲目です。
(2020年のクリスマスにGoToトラベルで沖縄に行った時の歌。まあ歌詞の通りですね。金槐和歌集な源実朝タイプなので、全部歌詞のそのまんまです)
2022.3.21 新宿Marble
撮影/二宮ユーキ
録音/五月リョータ
ミックス/馬場友美
映像編集/toru
PS.歌詞も載せときますね。
ちなみに、歌詞を書く時に迷ったり悩んだりしないタイプなのですが(迷ったり悩んだりタイプで素晴らしい人もたくさんいる。あくまでタイプの問題)今回だけはちょっと迷った。
金武町のタコス屋はキングタコスというお店だったので「コロナで金武のタコスは」にするか「コロナでキングタコスは」にするかで迷いました。両方聞こえてきたので。
凄い大盛りのタコライスだったので、昼ご飯では食べ切れずに、クリスマスのディナーにも申し訳なさそうにぐちゃぐちゃの見栄えで登場してきたのが面白かったです。
ブランキーのラストアルバム「Herlem Jets」を、なぜか沖縄でオープンカーで爆音で聞きたくなって行ってみたら、沖縄でレコーディングしていたアルバムだと運転中に知らされて、ビックリ合点がいったのでした。
俺もそうでしたがブランキーは食わず嫌いの人も多いでしょう。
ブランキーもたまもブルーハーツも心の底から大好き!という人は案外少ないのです。
ブランキーは「ワイルドウインター」という本をまず読んでから「Bang!」か「Herlem Jets」のどちらかを聞いてみて、それでも嫌いなら嫌いなまま生きていけば良いと思います。
「大丈夫このまま」
レンタカーでビートル借りてオープンカーでブランキーを
聞くため クリスマスの沖縄に来た
GoToトラベルでタダになったこの車
あいづち打つように爆音で
大丈夫このまま 大丈夫このまま
緑と青が重なった 懐かしい気分
コロナで金武のタコスはテイクアウトオンリーで
食べ切れないまま クリスマスの夜まで
GoToトラベルで安くなった高級ホテル
チキンやケーキとタコライス
大丈夫このまま 大丈夫このまま
緑と青は暗闇に 懐かしい全て