僕の住んでいた町ではいつも
季節はすぐに終わりかけてて

夏まつり 遠いお囃子の音も
風が運べば 少し冷たく

国道の裏の道
空家の庭 コスモスが

もう吹かれている 夏の光 みじかい夏
もう次の季節 ゆれる花は別れのよう

夕立が降った田んぼの道は
自分の傘が一番高くて

雷が落ちるかもしれないから
ずぶぬれて帰る なぜか楽しく

増水の灌漑溝
いつもと違う暗い道

家に着き 昼なのに
明かりをつけ ミロを飲む

まだ覚えている 暗い昼の蛍光灯
もう次の季節 かぜひくなよ ちゃんとふけよ

まだ もう 過ぎていく
まだ もう

10thアルバム「夏のアルバム」収録
(2022年作詞作曲)